星総合病院 泌尿器科紹介

星総合病院は郡山駅から徒歩10分、国道4号線沿いにあります。震災前は480床ありましたが、震災で3棟中2棟が使用不能となり、現在稼働中の病床は185床のみです。震災による建物の被害は甚大で、建物崩落の恐れもあったため、職員全員で入院患者さんを隣の日本通運の敷地へ避難させ、受け入れ可能な病院へ搬送しました。幸い、患者さんにけがをした方はいらっしゃいませんでした。震災後はしばらく通常診療はできず、処方のみの対応を余儀なくされましたが、約1か月半後の6月1日からプレハブ外来棟と西棟(病棟、手術室、放射線部)のみで診療を再開しております。現在、現病院から徒歩数分の向河原町に新病院建設中であり、来年1月の開業をめざし職員一同診療に励んでいるところです。

泌尿器科は部長兼病院長補佐の亀岡浩と新田浩司の2名体制で診療しております。特に力を入れている分野は、悪性腫瘍、内視鏡手術(体腔鏡手術、経尿道的手術、レーザー手術) 婦人泌尿器科、などです。

泌尿器科の外来患者数は30〜50名/日、入院患者は15〜20名程度で推移しております。手術数も多く、昨年6月から12月の手術数は震災後にも拘らず170件もありました。内訳は前立腺全摘除術15例、膀胱全摘除術3例、腹腔鏡下腎・腎尿管摘除術16例、経尿道的前立腺手術21例、経尿道的膀胱悪性腫瘍手術(TURBT)17例、経腟的メッシュ手術(TVM)26例、経尿道的レーザー砕石術10例などとなっております。昨年10月からHo‐YAGレーザーが導入され、経尿道的前立腺手術は経尿道的前立腺核出術(TUEB)から経尿道的ホルミウムレーザー核出術(HoLEP)に移行し、尿路結石に対する内視鏡的レーザー砕石術も開始しました。これらのレーザーを使用した手術は今年に入りますます件数が増加しております。新病院には体外衝撃波結石治療装置(ESWL)も導入されますので、尿路結石治療はさらに充実する予定です。また、今年1月から腹腔鏡下前立腺全摘除術の施設として認可され、現在まで5例施行しております。

来年1月開業予定の新病院は、病床数430床で、泌尿器科の病床数は30床程度になる見込みです。泌尿器科外来は診察室3つと処置室2つ、膀胱鏡室、準備室、機材室と大幅に拡充され、ゆったりとしたスペースで診療ができるようになります。また、20床の人工透析室も整備され、今まで導入中心だった透析治療も、導入から維持透析まで診療ができるようになります。手術室も8室となり、泌尿器科専用の手術室も設けられる予定です。

星総合病院泌尿器科では、今後益々症例数が増えることが予想され、診療体制の拡充が必要になると予想されております。大学との連携も不可欠です。学生や研修医の皆様にも泌尿器科に関心を持っていただき、福島医大泌尿器科の入局者が増えるように我々も今まで以上に努力する所存です。今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

星総合病院

建設中の新・星総合病院完成予想図

 

星総合病院

震災で崩れた渡り廊下