泌尿器外科腹腔鏡手術体験セミナー

 去る6月1日、advanced BSLで泌尿器科・副腎内分泌外科選択の6年生を対象としたセミナーを開催しました。セミナーは、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 メディカルカンパニー 須賀川工場で豚6頭に対する腹腔鏡手術を体験するといった内容です。セミナーには、小島教授をはじめ医師8名、学生6名が参加しました。

 当日朝は福島医大に集合し、何人かで車に乗りあい会場へ向かいます。当初、東北六魂祭の影響で渋滞の可能性も考えられましたが、予想に反して東北自動車道は上下線とも全く渋滞していませんでした。道中、「六魂祭も気になった」など東北六魂祭に関する内容も会話に挙がりましたが、その誘惑を押しのけ本セミナーへ参加してくれた学生には大変感謝しています。
  須賀川インターチェンジで降りた後は、会場までしばらく山道を進みます。途中、看板が所々にみられますが、控えめなため注意しないと見逃す可能性がありました。さて、前述の通り道路状況は良好であったため、会場への到着はセミナー開始時刻の30分前となりました(追記:小島教授はさらに1時間早く到着したようです)。

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 本セミナーは全体で3部構成となっており、@座学、A腹腔鏡手術体験午前の部、B腹腔鏡手術体験午後の部に分かれています。はじめは座学で、腹腔鏡手術で使用する各種デバイスの使い方、腹腔鏡下腎摘出術の準備(体位やポート設置についてなど)と手術手技、手術の注意点を学びます。エキストラとして、腹腔鏡下膀胱全摘術についても少し講義がありました。手術体験では、医師1-2名と学生1名のチーム構成で、各チームに豚1頭が準備されました。小島教授は各チームをサポートしながら、指導を随時行っていきました。

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 実際の手術としては、@ポート位置の決定、Aポート挿入、B腹腔鏡での腎臓の位置確認、C腎周囲被膜の部分剥離、D腎門部血管の処理、E腎周囲被膜の全剥離、F摘出腎の回収の順に進めていきます。手術体験では複数の鉗子、剪刃、超音波メス、自動縫合器、血管クリップなど各種デバイスを自由に使用し行いました。手術進行では驚いたことに学生が比較的早く腎臓の摘出・回収まで終わらせていました。対して、医師は慎重になりすぎたためか進行がやや若干遅くなっていました。

 2部と3部の間にはランチョンセミナーがあり、超音波メスの原理と使用方法、注意点の説明がありました。昼食後は引き続き手術体験が続きます。午前の手術でイメージをつかんだためか、午後の手術はどのチームも順調に進んでいき、ほとんどのチームが腎臓の摘出まで進めていました。腎臓摘出後は後学のため(記念として)各自の手術映像が配布され、手術体験は終了となりました。

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 手術体験終了後、小島教授の総括で本セミナーは終了となりました。最後に会場入り口で集合写真の撮影を行い、それぞれ帰路につきました。

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