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疾患のご説明

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎とは?

膀胱に慢性的な炎症を起こす病気です。原因はよくわかっていません。通常の膀胱炎とは別の病気です。

 

疫学

男性よりも女性に多い病気です。日本の患者さんの数は外国と比べて少ないですが、間質性膀胱炎の認知度が低かったり、診断が難しいなどの理由で、実際の患者さんの数より少なく見積もられている可能性があります。

 

症状

トイレがとても近い、尿意が強い、尿意切迫感(急に出現する耐え難い尿意)、尿が溜まった時の下腹部(膀胱)の痛み、などです。尿が膀胱に溜まった時に起こる痛みが、足やお尻、股などに広がることもあります。

 

診断

一般的には、以下の3項目すべてを満たした時に診断されます。

  1. トイレが近い、尿意が強い、尿が溜まった時の下腹部(膀胱)の痛みなど、上で挙げたような症状がある。
  2. 膀胱鏡検査で、膀胱内に潰瘍または出血を認める。
  3. 1、2 をきたすような他の病気がない。

 

治療

診断も兼ねて、全身麻酔あるいは下半身麻酔をかけて、膀胱水圧拡張術という治療を行います。これは、膀胱内に水を注入することにより、膀胱を広げる手法です。はっきりとした理由は不明ですが、水圧拡張術によって約半数の方で症状が和らぎます。しかしその有効期間は六ヶ月程度とも言われており、何度も水圧拡張術を受ける方もいます。その他、行動療法(時間を決めて早めにトイレに行く、骨盤底筋体操など)、食事治療(香辛料やアルコール、酸性飲料、コーヒーなどを避ける)、飲み薬による治療などがありますが、有効性は高くありません。また、膀胱内に薬物を注入する治療も以前は良く行われていましたが、有効性の根拠は乏しいとされています。

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