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研究・学会活動

学会・セミナー参加報告

ブタを用いた腹腔鏡の技術講習会に参加して
2012年7月16日  中島拓

7月16日海の日、須賀川市にある某企業で行われた、ブタを用いた腹腔鏡の技術講習会に参加してきました。この企業は絆創膏やスキンケア用品などのヘルスケア製品を販売しているだけでなく、私たちが臨床の現場で行っている腹腔鏡の機器も製造開発しています。そして、同社の須賀川事業所では、ブタを用いた腹腔鏡のトレーニングを受けることが出来るのです。こういうトレーニングを受けられる場所は、国内にも何と数か所しかないため、全国各地の医師や看護師たちで毎日混み合っています。こんな施設が身近にあるなんて、本当に恵まれているなあ、と感謝しつつ、講習の開始を待ちました。

はじめに、小径腎がん(小さな腎がん)とそれに対する腎部分切除術についての講義を受けました。以前は小さな腎がんも腎摘除術を行うのが標準治療でしたが、腎摘除術と腎部分切除術(がんの部分のみを摘出して正常な腎をなるべく温存する手法)の成績がほぼ同等と報告されて以来、手術可能であれば腎部分切除術が選択される傾向にあります。今日の講義は、この腎部分切除術を何と腹腔鏡下に行ってしまうという、とても難易度の高い手術についてでした。我々の施設でも腹腔鏡下腎部分切除術を行うことは出来ますが、私にはまだ出来ません。5年後にはマスターしてやろう、と思って講義を聞いていました。

 

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講義の後に実習に移りました。私たちのテーブルの指導教官は、我らが上司、小島祥敬教授でした。ラッキーです。小島教授はとてもお若く、コミュニケーションが取りやすいので、分からないことをどんどん質問することが出来ます。まず麻酔のかかったブタにポートを挿入してから、腎摘除術を開始しました。ブタとヒトでは解剖が異なると言っても、基本的な構造は一緒です。一つ一つの作業を丁寧に進め、腎の動静脈を処理出来ました。その後は他の先生と交代し、腎部分切除術を見学しました。

 

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腹腔鏡の手術に慣れていないために肩や腕に余計な力が入ってしまって翌日筋肉痛になってしまいましたが、講習に参加してとてもモチベーションが上がりました。こういった機会を積極的に活用し、これからも修練していけたらと思いました。

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