HOME > 学会・セミナー参加報告

研究・学会活動

学会・セミナー参加報告

第19回日本排尿機能学会に参加して

小川総一郎

平成24年8月29〜31日に名古屋市で開かれた第19回日本排尿機能学会に参加してきました。大学からは小島教授の他、相川、羽賀、岩崎、高橋、片岡、小川、赤井畑、秦が参加しました。関連病院のメンバーも多く出席し、この分野の知識を深めてきました。

学会・セミナー参加報告

 

8月29日(水)

学会初日、会場の名古屋国際会議場には昼過ぎに到着し、受付を済ませてから皆でポスターを掲示に行きました。既に何枚か貼ってありましたが、どのポスターも大変見栄えが良く、読みたい!と思わせるものばかりでした。開会式に続いて、一般演題を聴講しました。今日は臨床研究に関する発表が中心で、泌尿器科医のみならず、産婦人科医、神経内科医からの報告もたくさんありました。臨床研究は、患者さんにより良い医療を提供するためには必須のものです。ここで得たヒントをもとに、私たちも頑張っていこうと思いました。

続いて、下部尿路機能障害の分野におけるトピックの一つである再生治療についての講演を拝聴しました。今回は尿道括約筋障害に対する脂肪組織由来の幹細胞の移植についてのお話でした。再生治療はまだ基礎実験レベルだと思っていましたが、すでに臨床応用も始まっているとのことで、下部尿路機能の医学の進歩の早さにびっくりしました。学会終了後、医局OBの先生と御食事に行き、下部尿路機能の研究について夢を語り合いました。

学会・セミナー参加報告

 

8月30日(木)

今日は学会2日目。午前中は学会賞候補演題や招請講演、教育セミナーという目玉企画が目白押しです。私は、「神経因性膀胱の診断と治療」という講義に参加しました。というのは、実臨床の現場で神経因性膀胱の患者さんを診察する機会が多いのですが、特にその診断の難しさを痛感していたからです。実際、この講義は私の期待に十分応えてくれる内容で、目から鱗の連続でした。その後はランチョンセミナー、一般演題、イブニングセミナーを拝聴しました。医局員も4人が発表しました。

18時30分からの会員懇親会では、河邉賞の表彰式が行われました。河邉賞は、優れた下部尿路機能研究を行った若手に対して日本排尿機能学会から贈られる名誉ある賞です。今年は何と我が医局から國分周子先生が受賞されました。おめでとうございます!詳細は受賞報告記を是非ご覧下さい。

懇親会の後は、名古屋市立大学 泌尿器科の排尿グループの皆さまと夕食をご一緒させていただく機会を得ました。名古屋市立大学は小島教授の出身校であり、今回の小島先生の着任に伴い今まで以上に交流の機会を持つことが出来るようになりました。そんな先生方の医療や研究に対する熱い思いを垣間見ることが出来、とても有意義な時間でした。

学会・セミナー参加報告

 

8月31日(金)

午前中はシンポジウムが2つありました。それぞれ膀胱血流と下部尿路機能障害、下部尿路機能障害の再生治療というテーマでした。いずれもこの分野のホットな話題です。各施設での研究データの報告がありました。当教室でも野宮正範先生を中心に膀胱血流の研究を行い、成果を英文雑誌に報告しています。ランチョンセミナーをはさんで、特別企画に参加しました。ここでも基礎研究がテーマで、脳の神経伝達物質に注目した研究や、再生治療、遺伝子治療の最新の知見が報告されました。この分野だけでも医学の進歩はめざましいものがあります。是非ともたくさんの研修医の方にたくさん泌尿器科に入局してもらい、彼らと一緒に夢を追いかけたいなあと思いました。

夕方は私と片岡先生のポスター発表がありました。発表に対して他施設の先生の意見をもらえるということはとても勉強になりますし、交流を持つチャンスです。今回も非常に有益なコメントをいただくことが出来ました。

学会・セミナー参加報告

 

これで本学会の全日程が終了しました。学会に参加して最新の情報を得たと同時に、新たな課題に対するモチベーションも高まりました。名市大の先生方とご一緒出来たのも貴重な経験でした。明日からの診療・研究に生かしていこうと決意し、会場を後にしました。そして、今度は名市大の排尿グループの先生方と夕食を御一緒することが出来ました。どの先生もとてもアカデミックで、大変刺激を受けました。名市大の先生方、滞在中はとても丁重に対応していただき、本当にありがとうございました。

ページの先頭へ