HOME > 受賞報告

研究・学会活動

受賞報告

平成25年度日本医師会 医学研究奨励賞 受賞報告
福島県立医科大学 医学部 泌尿器科学講座 小島祥敬

受賞報告この度、栄誉ある平成25年日本医師会医学研究奨励賞を受賞し、関係者の皆様に心より御礼申し上げます。

前立腺肥大症は、50歳以上の約50%の中高年男性に発症する疾患で、排尿障害を引き起こします。今日の超高齢化社会にあって、特に前立腺肥大症のようなQOL疾患に対しては、より効率的な治療を展開することが期待され、新たな“breakthrough”が求められています。その実現のため私たちが着目しているのが、“個別化治療”と “創薬開発”です。
本研究は、前立腺肥大症に対する新たな治療アルゴリズムの構築をめざし、@遺伝子解析による薬剤応答性責任遺伝子の同定と発現機能解析によるエビデンスに基づく個別化治療の実現 A網羅的遺伝子解析による新しい創薬開発 の2つを目的とした包括的研究です。個別化治療が実現により、より効率的な高い臨床効果と副作用のリスクの軽減が期待され、理想的な治療法の確立が可能となることが予想されます。また前立腺肥大症の細胞増殖機構を解明するとともに、前立腺肥大症の細胞増殖抑制を目標とするホルモン環境に影響しない新しい治療薬の開発につながると考えています。

前立腺肥大症や前立腺癌などの前立腺疾患は、中高齢者男性に多く発症する疾患で、今日わが国においても欧米と同様に急増しています。今回いただいた賞を励みに、個別化医療や創薬開発の実現に向けて、さらに研究を発展させ、最先端の医療を患者さんにご提供できるよう今後も精進していきたいと思います。

ページの先頭へ