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初期研修医の皆さまへ

留学先からの便り

松岡香菜子
Pittsburgh大学Neurourology Research laboratory から
皆様へ

今年も残すところあとわずかになってしまいました。皆様お元気でお過ごしでしょうか。
私は2023年4月からアメリカ合衆国ペンシルベニア州のピッツバーグ大学で研究留学をしています。新型コロナウイルス感染症の海外渡航制限が緩和され、海外留学に興味がある方々がこのページを訪れてくれていると信じて、私の留学生活について少しご紹介させていただきます。

学びの聖堂(Cathedral of Learning)前で爽やかな一枚

私は泌尿器科8年目の女性医師で、特に下部尿路機能(蓄尿機能や排尿機能)に関する研究を行っています。入局当初から基礎研究を学ぶ環境があり、臨床と基礎の両面から研究に取り組んできました。学位取得のタイミングで海外留学のお話をいただき、現在夫と2人、初めての海外生活を送っています。

初めての海外生活は、小さなカルチャーショックの連続ですが、その違いを楽しんでいます。例えば、同じブランドの同じ商品が、店舗によって価格が異なることや、夏の日の球場前にはキンキンに冷えた水がスーパーの何倍もする値段で売られていたりします。まさに、「需要あるところに商売あり」というやつですね。こちらでの生活は大変なこともありますが、便利なこともあります。特に、クレジットカードの利用やスマホアプリでのバス利用、駐車場利用は日本と比べて格段に快適です。もちろん、ちゃぶ台を囲んで日本酒を飲み、お刺し身やタコワサを食べたいと思うことはありますが、それは日本に帰った時の楽しみにしています。

先輩の卒業発表の集合写真
(右から松岡・吉村教授・橋本先生(近畿大学))

研究生活では、吉村直樹教授の研究室で、主に脊髄損傷や前立腺肥大症のモデル動物を用いた研究を行っています。また、吉村教授と交流がある他の研究室で、培養細胞を用いた研究にも挑戦しています。自分がこれまで扱ったことのない手法を学ぶのは大変ですが、与えられた時間を大切にして、一生懸命勉強しています。英語でのコミュニケーションは必須ですが、スマホのおかげで、うまく聞けなかったり、わからない単語に躓いたりしても、お互いが諦めなければ案外コミュニケーションは可能です。研究室の多くのメンバーは母国語が英語でないため、皆さん理解があるので嫌な顔をされることはありません。それでも、英語が流暢に話せる方が良いので、バスの中や寝る前などのスキマ時間に勉強を続けています。

細胞培養を教わっている研究室での集合写真
(左端 松岡)

もっとお話したいことが沢山あるのですが、次の機会にしようと思います。私の留学体験が、学生や研修医の皆さんの学びに少しでも役立つ情報であれば幸いです。
それではまた!良い年をお迎えください。

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