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研究・学会活動

抄読会

2012年08月01日  

Circadian Disruption, Sleep Loss, and Prostate Cancer Risk:
A Systematic Review of Epidemiologic Studies

Lara G. Sigurdardottir, Unnur A. Valdimarsdottir, Katja Fall, Jennifer R. Rider,
Steven W. Lockley, Eva Schernhammer, and Lorelei A. Mucci

Cancer Epidemiology ,Biomarkers & Prevention
on May 7, 2012; DOI:10.1158/1055-9965.EPI-12-0116

概日リズムの乱れと睡眠不足と前立腺癌リスク

多量の夜間の露光量、睡眠不足、交替制勤務は概日リズムを司る視床下部に作用し、メラトニンの分泌を低下させてしまう。メラトニンは抗酸化作用があり、腫瘍抑制効果があると考えられている。前立腺癌患者ではメラトニンの低下を認めており、前立腺癌のリスクと夜間の露光量、睡眠不足、交替制勤務の関連を調べた。
夜間の露光量と前立腺癌リスクは正の相関を示し、睡眠時間は9時間以上でリスクが低く、6時間以下ではリスクが高かった。また、日勤のみの人と比較して、交替制勤務の人のリスクは3.0倍、夜勤のみの人は2.3倍であった。今後はこれらの影響についてさらなる研究が必要である。


2012年08月01日  

How Does the Urothelium Affect Bladder Function in Health and Disease?: ICI-RS 2011
LA. Birder,* M. Ruggieri, M. Takeda, G. van Koeveringe, S. Veltkamp, C. Korstanje, B. Parsons, and CH. Fry Neurourol. Urodynam. 31:293-299, 2012.

本論文は、膀胱尿路上皮の感覚受容器としての重要性をreviewしている。尿路上皮には様々な受容体、イオンチャネルが存在し、伸展刺激のみならず尿中物質、尿浸透圧による刺激を感知して生理活性物質を放出し上皮下の求心性神経やICCへ刺激を伝達する。尿路上皮の異常がOAB、UAB、incontinenceを引き起こす可能性を示している。世界のこの領域の大御所たちが今後の研究課題にも言及しており参考になる論文である。

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